【古墳・歴史好き女子必見】関東で出逢える古代パワーの旅in群馬|すごい旅研究所 読み込まれました

【古墳・歴史好き女子必見】関東で出逢える古代パワーの旅in群馬

先日SAGOJOで募集した「群馬の古墳、上野三碑を巡ってSNS投稿+レポ記事執筆」に参加した、旅人ライター・中井さんによる記事です。

せっかくちょっと遠出するんだったら、まわりとは違う旅をしたいと思ったことはありませんか? 古墳・歴史好き女子必見の壮大な景色や貴重な体験、そのうえ温泉とご馳走まで味わえる! という欲張りに楽しめる群馬の旅をご紹介します。

都会から1時間ちょっと。神秘的なパワー溢れる3つの石碑

群馬県には、約1300年前に建てられた石碑があることをご存知でしょうか? 2017年に「世界の記憶」に認定されたほどの価値の高い遺産「上野三碑(こうずけさんぴ)」が高崎市に存在します。

「上野三碑」とは飛鳥時代や奈良時代に建てられた山上碑(やまのうえひ)、多胡碑(たごひ)、金井沢碑(かないざわひ)の3つの石碑の総称です。平安時代より古い石碑は日本では18例しか現存しておらず、そのうち3つが群馬県高崎市南部に集中しているんです。国の特別史跡に指定されおり東アジア文化交流を記す重要な歴史遺産です。

※「世界の記憶」とは世界的に重要な記録物への認識を高めるためユネスコの事業として開始されています。2017年10月時点で427件登録されており、他に「アンネの日記」などが登録されています。

そんな記憶遺産である上野三碑ですが、恥ずかしながら旅に出るまで私は読み方すら知りませんでした。そんな私でも、どんな理由で石碑を建てたのかという背景を知っていくうちに興味が湧いてくるから、遺跡って不思議です。

まずは「山上碑(やまのうえひ)」。
山上碑は、飛鳥時代に建てられた石碑で、完全な形で残っている日本最古の石碑です。

山上碑は長利という僧が母親の供養のために建てたものです。飛鳥時代当時の女性は、亡くなったあと夫側のお墓ではなく自分の実家のお墓に入っていたようです。

碑文には漢字を日本語の順番で並べた日本最古級の文章が刻まれています。

山上碑のすぐ隣には、なんと山上古墳があり、中に入ることができます。照明がなく真っ暗で、どんな生物がいるかも分からないので、中に入るための探索準備を事前にしていきましょう!

次に「多胡碑(たごひ)」です。
多胡碑は711年に片岡郡、緑野郡、甘良郡など様々な郡に次いで、新たに多胡郡がつくられた記念として建てられました。上野三碑の中でも、石碑の頂上を保護する笠石があるのは、多胡碑だけです。

多胡碑の近くには記念館も建てられており上野三碑のレプリカも展示されています。

最後は「金井沢碑(かないざわひ)」。
金井沢碑は、先祖の供養のため、仏に仕えることを誓いあうため726年に建てたものです。

三家氏は山上碑を建てた豪族の子孫であると考えられています。碑文から、仏教が豪族に広まっていたことが読み取れ、インドを起源とする仏教が、当時既にこの地に伝わっていたと思うと不思議ですね。

金井沢碑は当時の様子が碑文からわかるため、歴史的にもとても重要な石碑です。しかし、そのことよりも、当時の豪族の権力の凄さや、高さ111㎝、幅47㎝、厚さ52㎝(山上碑)もあるこの巨大な石を、何人がかりでどんな手段で運んだのかなど気になると止まりません。知りたい欲求がフツフツ沸いてきて、歴史マニアではない私ですら考えているとワクワクしてきます。

上野三碑の見学なら一般公開期間がおすすめ!

上野三碑の見学自体はいつでもできるのですが、通常はガラス越しでしか見学ができないようになっています。ただし、毎年特別に一般公開している日があり、その時だけは間近で上野三碑を見ることができるようになっています。

例年は1日だけの公開日のところを、2018年は3月9日(金)〜11日(日)の3日間となっており、今年だけ特別に拡大しています。当日はボランティアの方が解説もしてくれるみたいなので、私のような初心者には有り難いです。

ぜひ、この機会に間近で約1300年前の石碑を楽しんでみるのはいかがでしょうか。

「はにわ」のかわいさに魅了され、古代パワーみなぎる「古墳」に触れる

上野三碑のあとは、群馬県で古代パワーを感じられるもうひとつのスポット「古墳」に立ち寄ってきました

東日本の中で古墳数がナンバーワンの群馬県。それくらいあちこちに古墳があるため、地元の方にとって「古墳は子供の遊び場所」という認識だったようです。なんだか贅沢な環境ですよね。

 

古墳と聞いても、「偉い人のお墓」くらいのイメージしか浮かばない私のような人にぴったりだったのが、高崎市にある群馬県立歴史博物館です。

博物館と聞くと難しい印象が強いかもしれませんが、ここでは映像や模型を使って紹介しているコーナーが沢山あるため楽しく学ぶことができます。展示量も多いのでたっぷり時間をとって鑑賞したくなる博物館です。その中には、綿貫観音山古墳で出土された副葬品や埴輪もあります。すっかり埴輪の可愛さにハマってしまい、マジマジと鑑賞してしまいました。

たくさんある古墳の中でも、群馬県立歴史博物館とセットで鑑賞してもらいたいのが、綿貫観音山古墳です。距離も近いので博物館で勉強した後に古墳に行くと感動が増します。

そんな綿貫観音山古墳ではとっても貴重な体験をすることができるんです!
実は綿貫観音山古墳の中に実際に入ることができ、古墳の中に造られた埋葬スペースである石室の中を見学してきました。

綿貫観音山古墳にある管理事務室の方に声をかけると鍵を開けてくれて、丁寧に解説もして下さいます。お墓だという不気味さは一切なく、当時の石に触れられてテンションが上がり、古代ロマンを十分味わうことができます。

そもそも教科書でしか前方後円墳を見たことがなかったため、古墳のスケールの大きさにも驚きました。この古墳をつくるために、大勢の人々の莫大な時間が費やされたんだと想像してしまいます。しかし、その苦労の甲斐あってこその現代に残る素晴らしい遺産。偉大です!

保渡田古墳群で、ずらっと並ぶ「はにわ」を鑑賞

博物館をあとにし、すっかり埴輪好きになった私にとって大興奮だったのが、高崎市にある保渡田古墳群です。

前方後円墳が3つも集積しており、近くには「かみつけの里博物館」もあります。博物館のグッズコーナーも充実しているため、埴輪を存分に楽しめるスポットです。埴輪たちの何とも言えない表情や丸みを帯びたフォルムに癒されます。

また、前橋市の大室公園にある大室古墳群にもお邪魔してきました。大室公園の中には前方後円墳が4つもあり、五料沼や広場もあるという大室公園一体の壮大な景色は壮観です。

のんびり古墳を眺めていると不思議と懐かしい気分にさせてくれ、ほっこりとした気分を味わうことができました。

石碑と古墳で終わらない! 群馬の魅力は温泉と食にも

ここまで、群馬にある石碑や古墳、博物館ばかりを紹介してきましたが、群馬はそれだけじゃありません!

温泉があるので昼間歩き回った疲れを取ることができ、ゆったりとした贅沢な旅を楽しむことができます。今回は万葉集にも登場している伊香保温泉で、美松館にお世話になりました。

やっぱり有名な石段街をブラブラすると風情があるので、一気に旅気分に浸ることができます。

温泉で和んだあとは部屋で食事もいただける。露天風呂も貸切状態で楽しめるため「お一人様」の私も周りを気にしないで満喫することができました。

 

そして、旅には美味しいものが必要不可欠!今回の旅では、もちろんご当地グルメも堪能してきました。

高崎市の山名八幡宮の中にあるパン屋さん「ピッコリーノ」は体に優しいパンが並ぶ人気店。早めに行かないとお目当てのパンが売り切れちゃうほど。

同じく敷地内には雑貨屋さんとカフェも備わっておりフラッと立ち寄りたくなる空間。

前橋市の「福豚の里とんとん広場」のとんかつ。選ばれた豚だけを福豚として出荷しているため、脂がさっぱりしているのに旨味たっぷり。ウインナー教室やお土産コーナーまで充実していて食事以外の魅力も満載。

高崎市のケーキ屋さん「ララスィーツ」では、とろける生チョコに生姜のパウンドケーキ。とっても可愛いお店の中は、たくさんの種類のスイーツで溢れています。生チョコが美味しすぎて何個でも食べられちゃいます。

こちらは みどり市の「岡直三郎商店」の醤油ソフトクリーム。醤油?!とびくびくしながら食べたけど、みたらしのような懐かしい味の美味しいソフトクリーム。老舗のお醤油屋さんで建物が有形文化財となっています。

まだまだ食べます!同じく みどり市の「美濃屋」の焼きまんじゅう。ふわふわしたパンのような、初めての食感。味噌味なのも新鮮で、ぺろっと完食。地元の方にとっては、昔からあるおやつのようです。

そして最後に、群馬県立歴史博物館のすぐ隣にある「森のレストラン ころむす」の古代米カレー。群馬県産の野菜を使ったキーマカレーで、ぷちぷちした食感のお米と見た目の可愛さにテンション上がりながらいただきました!

古代のパワーと魅力溢れる群馬の旅は、明日からの元気の源に

さあ、いかがでしたか?
日常生活から離れて思いっきり群馬の旅を楽しむ。同じように遺産や自然好きの彼氏と遊びにいけば、二人の距離も縮まるかもしれません。

旅に出る前は歴女とは程遠い私でしたが、実際に群馬県へ行き石碑や古墳を見ていると、雄大さにたっぷりとパワーをもらうことができました。古代エネルギーを注入され、気持ちのいい温泉と美味しいグルメに癒されて、「よし、明日からも頑張れる!」という気分にさせてくれる群馬の旅。皆さんもぜひ一度、訪れてみてはいかがでしょうか?

上野三碑について:https://www.city.takasaki.gunma.jp/info/sanpi/
電話番号:027-321-1292

中井和味

兵庫県出身。東京都在住。『旅が栄養源』の写真家。島めぐり・ハイキング・美術館が大好物で、ひとりでふらっと国内に出掛けることが多い。地元の方とお話するのも旅の楽しみ。 現在、写真展に向けて準備中。 Instagram:https://www.instagram.com/kazuminakai HP:https://kazuminakai.com

中井和味

兵庫県出身。東京都在住。『旅が栄養源』の写真家。島めぐり・ハイキング・美術館が大好物で、ひとりでふらっと国内に出掛けることが多い。地元の方とお話するのも旅の楽しみ。 現在、写真展に向けて準備中。 Instagram:https://www.instagram.com/kazuminakai HP:https://kazuminakai.com

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